強迫性障害(強迫神経症)にはいろんなタイプ(症状)がありますが、
その中でも不潔強迫・洗浄強迫は比較的多いタイプです。

強迫性障害 不潔強迫

今回は不潔・洗浄強迫について書いてみます。

 

強迫性障害と潔癖症

不潔・洗浄強迫をもっと一般的な言葉として説明するなら潔癖症です。

潔癖症も強迫性障害の一部とも言えますし、
潔癖症が重症化したら強迫性障害とも言えるかもしれません。

ようするに清潔にこだわり過ぎるというのが問題です。

適度に清潔に気を使うことは良い事も多いのですが、
清潔にこだわり過ぎることにより洗浄や除菌に時間をかけすぎたり、
周りの人も巻き込んで問題になることもあります。

他人が触った物は一度除菌ペーパーで拭くなど除菌(消毒)しないと触れられず、
それにより相手を傷つけてしまうこともあります。

さらに洗浄のし過ぎで肌が荒れてしまうこともあります。
手の洗い過ぎにより手が荒れている強迫性障害の人は少なくありません。

 

不潔という強迫観念

なぜ必要以上の洗浄行為を繰り返してしまうのかと言うと

不潔だという強迫観念が浮かんでしまうからです。

「ばい菌が付いているから除菌しないと汚い」

「洗浄しないとばい菌のせいで病気になるかもしれない」

「もっと念入りに洗顔しないとニキビができてしまう」

など人によって不潔に関する強迫観念は違いますが、
そのような強迫観念が浮かんでしまうことにより、洗浄を繰り返したり
少しでも不潔と感じるものに触れられなかったり除菌したりしてしまうのです。

強迫性障害 不潔

ただ単に不潔だから強迫行為を繰り返すのではなく、
健康に害を及ぼすことを恐れて強迫行為におよぶ人も多いです。

洗浄の為に石鹸やボディーソープ、シャンプーなどを使うのに、
「薬品が残ると害になる」と長時間水で流すという悪循環になる人もいます。

 

殆どが間違った知識や心配のし過ぎ

強迫性障害の不潔強迫・洗浄強迫になる原因は

殆どが間違った知識にとらわれていることにあります。

実際にそんなに洗浄しなくても病気になる訳でもなければ、
逆に洗浄し過ぎは良くないのに洗浄行為を繰り返している状態です。

病気を恐れて過敏になっているのに、その行為によって
皮膚が荒れてボロボロになってしまうなど本末転倒な状態になることもしばしばです。

過敏に反応し過ぎ、心配のし過ぎとも言えます。

ただ、強迫性障害で厄介なのはそれが本人に分かっていても(気付いても)
なかなか強迫行為をやめることが出来ないということです。

周りが指摘されてもやめることが出来なかったり、
無理に周りの人からとめられるとパニックになったり、
逆上したりして衝突を起こすこともあるので注意が必要です。